【 Souvenir Project / スーベニア・プロジェクトとは? 】
時代は常に変わりつつあります、100年前の生活様式と、現在のライフスタイルでは
住居も違えば、食べるものも異なり、そして作法までもが変わりつつあります。
そんな時代の変化の中で私たちの生活をより便利にし、楽しくさせてくれるものは
何でしょうか。
私たちは新しい感性を持ち、私たちの世代から次世代へと残せるデザインプロダクツを
日本全国から集めて販売するだけでなく、 しっかりとした流通に乗せ、
生産者の方々やその地域にも 利益を還元できるようなシステムを築こうと、
2011年1月にスーベニアプロジェクトを立ち上げました。
私たちはお買い上げいただく方々に確かな商品をお届けするために、
作っている現場へ赴き、製品を直接吟味し、作り手や売り手の方々とお話をして、
ひとつひとつの製品のストーリー、その土地のことを商品ページに記載し、
ストーリー性を伝える商品販売をしていこうと考えております。
【 デザインへのこだわり 】
デザイン性に特化した製品を取り扱うことにより、
若い世代の方々に、まずは視覚的に『カッコいい!』、『可愛い!』、『お洒落!』と、
まずは商品に興味を持っていただき、
「この商品はどこで作られているのだろう?」
「誰が作っているのだろう?」
「伝統工芸ってなんだろう?」
商品を通じて、その背景にあるストーリーを知っていただこうと願っております。
最終的には商品を通じて、購入者がその土地へ行ってみたくなるような、
「ヒト=モノ=チイキ」がシンクロするような商品展開を考えております。
【 地域との関わり 】
またスーベニア・プロジェクトのもう一つの事業として、
デザインのチカラで地域コミュニティを形成するという動きを進めております。
地域の方々が、自分たちで問題点を共有し、自分たちのできる範囲内で、
背伸びすることなく向かうべき方向を決められるように、
私たちは少しずつデザインのエッセンスを加えながら、サポートしていきます。
ますはじめに、今年1月に最初に訪問した石川県に
現在、地域プロデューサーとしてスタッフ1名を3ヶ月間派遣し、
その土地に密着した商品開発・ブランディングを企業様に提案しながら行なっております。
(七尾市に滞在中)
さらには、世界遺産『熊野古道』で知られる
和歌山県と三重県からなる『熊野』を一つのブランドとして地域活性化を図るため、
熊野地域を代表する企業様の有志5名が新会社『熊野和道塾』を設立しました。
そして、そのアンテナショップとなる『熊野新道』の
トータルデザインをスーベニアプロジェクトとして依頼を受け、
2011年7月7日に紀伊田辺市(和歌山県)の駅前商店街にオープンする予定の
アンテナショップ『熊野新道』のロゴデザインをはじめ、名刺デザイン、
看板デザイン、パッケージデザイン、HP、販売促進物、ブランドマーケティングを含めた
すべてのデザイン周りを担当しております。
【 見据える日本の未来 】
いま日本では『伝統を守ろう。残そう。』という働きかけのもと、
後継者育成や地場産業の保護などに、補助金や助成金が出されています。
実際に各地域を訪れてみますと、後継者問題は深刻ですし、
作った工芸品がお金に換わらないというのは、想像以上に問題です。
しかし、私たちの考えるプロジェクトでは、「伝統」は守るだけではダメだと考えています。
伝統を活かして、新しいものを作ることが、伝統を引き継ぐことなのではないでしょうか。
そもそも、経済産業大臣が定める『伝統的工芸品』と定義される指定条件に、以下のような決まりがあります。
1、日常生活で使われている工芸品である
2、手工業である
3、技術、原材料が100年以上受け継がれている
4、一定の地域で産業として成り立っている
上記の指定条件の中で、「2」~「4」というのは理解できます。
しかし、「1」に関して、現在のライフスタイルにおいて、日常生活で本当に実用性があって、
インテリアとしてもお洒落で、毎日の生活がワクワクするような工芸品はありますでしょうか?
200年前から100年前を考えたとき、今現在『伝統工芸品』と呼ばれているようなものは、
日々の生活をいかに楽にし、楽しくさせるものとして、デザイン性も機能性も改良され続けてきたはずです。
それを今となっては『伝統を守れ!残せ!』と言うのは、何か少し違う気がします。
私たちは、伝統工芸の技術を受け継ぎ、新しい感性を持ち、現在のインテリアやライフスタイルにも合った工芸品や、地域の特産物に注目しています。
伝統はこれから生まれても良いのではないでしょうか?
いま新しい感性を持ったNEW伝統工芸品が、200年後には『伝統工芸品』として当たり前のように
未来の私たちの生活の中で使われ続けているかもしれません。
そして、私たちは新しいものを作るだけでなく、しっかりと流通に乗せ、
多くの消費者の方々に、消費していただくシステムづくりが、
「伝統や地域を知ってもらう」、「次の世代へ受け継ぐ」という意味では
一番大事なコトなのではないかと考えております。
【 私たちの役割 】
スーベニア・プロジェクトが目指すのは、『継続した社会』。
伝統工芸品でも、地域の特産物でも、デザインのクオリティが保たれ、
手軽に手にすることができ、そして消費できる社会。
地域の生産者や企業様と、継続できる範囲のプロダクツを生み出し、
物流に乗せることができる社会。
新しい感性を持った製品を物流に乗せ、若者の興味を引き、次の世代へ、
そして時代へと受け継いでいく社会。
それが、スーベニア・プロジェクトの役割だと考えています。