先日、「さくら祭り」で出会った方の縁で、瀬戸水産の瀬戸さんに牡蠣の養殖を手伝わせて頂きました。
当初、海の男といえば「無口で演歌!!」・・・
という方を勝手に想像していましたが、瀬戸さんはとても話し上手で気さくな方でした。
体験させて頂いた作業は、牡蠣の子供が付いた貝殻つきのロープを、浮きで浮いているロープに結びつけて沈める。という行程。
本当に牡蠣の子供が付着しているのか?
と思うような状態の貝でしたが、冬には海の養分を十分にすって成長した牡蠣が収穫出来るというのだから驚きです。
牡蠣の餌はプランクトンで、食事時間はほぼ24時間。
休みなく水を吸い込みプランクトンを口に入れていきます。
牡蠣1個が通す水の量は、1時間に10ℓ!
その為、大きく育つ為には栄養のある海が必要不可欠。
川が流れ込む、ここ中島の環境はプランクトンが豊富で最高の立地条件です。
特別に春に沈めたロープを見せて頂きました。
瀬戸さんいわく、15年くらい前には牡蠣のロープに違う生き物なんて、付いていなかったとのこと。
付着しているのはホヤやカラス貝など。
それらは夏に海水の温度が上がると、自然ととれていくらしいです。
何年か前の、一番悪い時期は牡蠣が繁殖せず、カラス貝が一面に付着して大赤字だったことも。
これではいかんと漁師さん達が協力し、昔の海を取り戻そうという活動に力をいれています。
現在、瀬戸さんは里海、里山という事に目を向け、山の森林の間伐なども行っています。
山を人間の手で管理してあげる事によって、山が育ち、その山の栄養分が海に流れ込む、それを牡蠣が食事とする。
自然と共存する為の人間の役割なのかもしれません。
「俺も最近までは山を大切にするって事は考えてなかったよ。」
「でも、山をしっかり手入れする事によって、海にもかえってくるんだって事に気付かされたよ」と瀬戸さん。
海の男の「自然と共に生きる事」という姿を見させて頂きました。
Hirotsugu KUMAGAI
▶ 地域プロデューサー
1984年生まれ、横浜育ち。2004〜2008年の間、イギリスに留学。London College of Fashionで Buying & Merchandisingを専攻。帰国後、大阪に本社のある飲食業で就労の後、スーベニア・プロジェクトに加わる。趣味は球技。フットサルチームを経営しつつ、誘われた球技に参加。スノボやサーフィンなどの横ノリ系も大好物。
Twitter:@kuma8145