
いつものことながら、夜中にバタバタと旅行鞄へ荷物を詰め、
一睡もしないまま半年ぶりの石川旅行は始まりました。
一月に石川県へ行った際は、長野辺りから一面雪景色だった山々も今では青々とし、
走っている車も県外車が多く、観光客を自然が迎え入れているようでした。


この日、七尾に滞在中のスタッフ熊谷の元を訪ねてお世話になった方々への挨拶をし、夜は七尾で開催される『祇園祭』を見る予定になっていましたが、思いの外スムーズに車は進み、せっかくここまで来たのだからとちょっと寄り道することに。
特にガイド本を持っているわけでもない私たちは、ふと通りかかった道の駅で見つけた『白エビバーガー』に惚れ込み、富山県高岡市に降り立った。

真夏の真っ昼間に街を散策し始めた私たち。
けれども、街中に歩いている人はほんの僅か。
この日の気温、32度。
確かに、わざわざ外を歩きたくないかもしれない…
けれど、この街、暑さで弱る気持ちを高ぶらせてくれる、とても魅力が詰まった素敵なトコロだったのです。

そこには、自然豊かで、静かで、歴史深い大きな城趾公園がありました。
ご近所さん同士で、「日射病にならないよう、帽子かぶらなきゃダメだよ」と声をかけ合う風景に心温まりました。

また、街の中にいきなり大仏が出現しました。
なんでも、奈良・鎌倉に並び三大大仏と呼ばれているそうです。


街の建物は、昔の建物がそのまま残り、今でも銀行や、スーパーマーケット、新聞社、建築会社、観光案内所として生かされていました。
新しい家々も主張せず、そっと昔からの町並みに融合し、うまく調和がとれた街。

中でも私たちを一番興奮させてくれたのは、
古い街中を颯爽と走る、真っ赤なトラムバス。
ヨーロッパからやってきたようなトラムバスは、高岡市民の重要な交通手段となり、
地元市民に愛されています。


高岡駅までぶらぶら歩き、駐車場まで帰ろうと思ったそのとき、車を停めた場所まで向かうトラムバスが停まっているではありませんか。
さすがに暑さにバテた私たちは、軽快に乗り込みました。
バスの中では土日限定で、地元出身の落語家・立川志の輔さんの語りが聞くことができ、高岡市内を案内してくれます。

たまたま立ち寄った高岡市。
この街に降り立った幸運に感謝しました。


その後、お腹がすいた私たちは、漁港で有名な氷見市へ移動。
着いたのは午後2時過ぎ。
街の中を歩き回り、営業しているお寿司屋さんなどがないか探しましたが、、、見つからず。
漁港へ戻ってくると、市場の中に食堂らしきお店の看板『海寶(かいほう)』が見え、思わず走り込んだ私たち。


そこは朝、競りが終わった後に漁師達が集まるような地元の食堂。
私たちは迷わず海鮮丼を注文し、待っている間に美味しい水をぐびっと体に流し込む。
運ばれてきた海鮮丼は、ボリューム満点で、刺身がいっぱいに盛りつけられ、ご飯が見えないほどの豪華さ。
プリップリで新鮮な海鮮丼に舌鼓をうち、やっと今回の目的地、七尾に向かうことにしました。

【旅のモノ語り:2011.7.9】

Mika KOIKEDA
▶ SALES MANAGER / PR
1984年生まれ、安曇野育ち。19歳の時にイギリスへ留学。London Institute Of Technology & Researchに通い約一年間海外生活を経験。日本の良さ・田舎の大切さを実感する。子どもたちに触れ合う仕事に就いたのをきっかけに、次世代の未来を考えるようになり、2011年スーベニア・プロジェクト立ち上げる。休日は東京に住みながらも自然がたくさんある場所に行こうとする傾向あり。